2021年12月17日 大阪市北区ビル放火火災を受けた学会誌の取り組み
日本火災学会では,大阪市北区曽根崎新地の堂島北ビルで2021年12月17日に発生した放火事件を受け,会誌「火災」において会員の意見を募集し(2022年2月発行の376号),それらを同誌に掲載することで意見交換を行いました(2022年4月発行の377号)。また,2022年6月発行の378号では,特集として「ガソリン放火火災に関連した科学的論考と取り組み」を企画し,次の6つの記事を掲載しています。
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・建物内に散布されたガソリンの火災危険性
・多層ゾーンモデルによる大阪北区ビル火災の煙流動性状の推定
・近年における放火の犯罪心理学的考察
・ガソリン火災に対応した火災抑制剤放射器の開発
・エアロゾル消火シートの開発
・歌舞伎町ビル火災から20年 査察行政の対応について
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今後,こうした凄惨な事件による火災被害が繰り返されないことを切に願いつつ,犯罪抑止のみならず火災科学分野における技術開発や建築防災計画の工夫などによって被害軽減を図ることが重要な課題であると考えています。
(火災誌編集小委員会)
2022.07.07 17:16