日本火災学会論文集 (Vo.56, No.2, 2006) 2006年6月

地下鉄駅舎火災における煙流動性状-島式ホーム駅舎の火災初期における煙流動性状- [森山 修治,長谷見雄二,岡澤 尚美,南 東君,丁 文?] (1)
 地下鉄駅舎は,韓国テグ市地下鉄火災のように,火災時には煙による避難・消防活動上の支障をきたし易い構成の地下空間であるが,実施設での火災実験の例はない。本論文は,稼働中の島式ホーム型地下鉄駅舎で初期火災程度の火源を使って行った煙流動実験を報告したものである。実験では主に①ホーム階段のシャッターの開閉条件と,②ホーム排煙の効果,に注目して,地下鉄駅舎内の風速・温度・圧力を測定して,煙流動モデルの検証に利用し得るデータを得るとともに,①ホーム階段シャッター開放時には外部風の影響でホーム上の煙層が不安定になり易いこと,②ホーム全体の一括排煙では局所火源に対してはシャッター閉鎖時の避難安全性の向上に寄与し難いこと等の知見を得た。

総説:膨張黒鉛による高分子材料の難燃化に関する最近の研究動向 [中川 祐一] (15)
 高分子材料の難燃化のために膨張黒鉛を利用する観点から行われた最近の研究開発の例を概説した。本稿では,特に欧州や中国などの研究機関で近年実施されてきた,ポリウレタンやポリオレフィンなどの高分子材料に膨張黒鉛を添加して,その他のハロゲンフリー難燃剤との相乗効果を調べた研究例に関する文献調査結果を取りまとめた。その結果,各種配合樹脂試料の防火性能が酸素指数試験やコーンカロリメータ試験などの小規模燃焼性試験により評価されており,膨張黒鉛がポリウレタンやポリオレフィンなどの高分子材料に対して一定の難燃効果を示し,一部の含リン難燃剤や水酸化マグネシウムなどの難燃剤との相乗効果も確認された。

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